千葉の社会は「知識だけで勝つ」試験ではありません。資料を読み、短く根拠を書く力が鍵です。この記事では、過去の傾向から見た千葉らしさと、今日からできる得点直結の対策(Sランク優先・記述フォーム)をコンパクトにまとめました。


千葉らしさ5要点

  1. 資料読解が主役
    地図・グラフ・年表・文章を複合して問う問題が多い。数字や凡例、単位に注意して“根拠を拾う”練習を。

  2. 短い記述(20〜30字前後)が頻出
    「理由・特徴・目的」を主語+述語+条件で簡潔に。語尾は「〜から」「〜ため」を基本に整える。

  3. ローカル×全国の接続
    千葉固有の資料を、全国で通用する“ルール(一般知識)”で説明する/全国のルールを千葉の資料に当てはめる――この両方向の行き来を問う出題が多いです。

    • 千葉→全国で説明
      例:成田空港の旅客数グラフを示し、「増加理由を20〜30字で」。
      → 一般知識(LCC就航・インバウンド増・国際拠点空港化)で根拠を述べる。
      答例:「LCCの就航と訪日客の増加で国際便が拡大したため。」

    • 全国→千葉に適用
      例:工業の臨海立地の一般原理を前提に、京葉工業地域の利点を記述。
      答例:「臨海立地で原料輸入と製品輸出が容易なため。」

    • 複合(資料またぎ)
      例:房総の雨温図+海流図を見て、夏に観光客が多い理由を説明。
      → 黒潮の影響=温暖・多雨という全国知識 × 外房の海岸というローカル事情。
      答例:「黒潮で夏は温暖多雨となり、海水浴に適するため。」

    • 公民の接続
      例:千葉県の人口ピラミッド資料を踏まえ、衆参の制度の違いの意義を説明。
      答例:「参は解散がなく長期安定、衆は解散で民意を迅速に反映。」

    ポイント:「資料の事実」→「全国ルール」→「千葉に当てはめ」の順で、主語+述語+条件を20〜30字に収める。

  4. 歴史は“出来事の意味+前後関係”
    年号の丸暗記より、因果の筋道で語れるように。 例:「米騒動→政党政治→普通選挙」と順番を丸暗記するのではなく、「米騒動という民衆のエネルギー爆発がきっかけで、選挙に基づいた政党政治が本格化し、その流れで「全員に選挙権を!」という要求が高まり、普通選挙が実現した」のようなストーリーで覚える。

  5. 公民は生活に近いテーマ
    選挙・三権分立・裁判・税と社会保障・日銀と景気・情報モラルなど、「理由を言える」理解が差に。


これだけは外せない〈最優先Sテーマ〉

  • 地理:時差計算/正距方位図法、気候の仕組み(日本海側・瀬戸内・太平洋側)、地形図と防災(低地・台地・三角州、避難判断)

  • 歴史:大正デモクラシー〜普通選挙、日清・日露〜国際連盟〜満州事変、戦後の国連と冷戦

  • 公民:選挙制度(衆参の違い・一票の格差・選挙権拡大)、人権の分類と公共の福祉三審制・裁判員制度価格決定(需要供給)日銀の役割(不景気時の対応)

当教室の入試対策では、単元ごとに優先順位をつけて、「S → A → B」と効率よく学習を進めます。Sが穴だと伸びません。


勉強法:3ステップで“書ける”を作る

① 資料を読む型

  • 数字→単位→凡例→注記の順で5秒チェック

  • 結論を10字で言い切る(例:「冬は降雪多い」)→根拠を10字で足す(「季節風と日本海」)

② 記述テンプレ(20〜30字)

  • 〔目的型〕「〜するため、〜を〜する。」

  • 〔理由型〕「〜だから、〜ができる/増える。」

  • NG:名詞の並べすぎ/主語なし/“〜と思う”

③ 時系列の筋道

  • 3〜4項目を矢印で自作年表
    「米騒動 → 政党内閣 → 普通選挙法 → 治安維持法」
    声に出して1分で説明できれば合格ライン。


1週間サイクル(直前期も有効)

  • :Sテーマの知識インプット(40分)+一問一答(20分)

  • :資料読解ドリル(地理・公民を交互に)

  • :歴史の流れだけ口頭説明(保護者に1分)+弱点穴埋め

  • :Sテーマの短文記述だけ10問(“理由・目的”で統一)

  • :千葉ローカル(京葉工業・成田・臨海、房総)確認

  • :小テスト(25分)+解き直し(35分)

  • :やり直し専用。解答を“満点答案”に書き直すことに集中


家庭でできる“ちょい足し”支援(保護者向け)

  • 根拠をどこで読んだ?」と場所を言わせる練習(資料の凡例・注記に指を置く)

  • 20〜30字で理由を言わせ、主語・述語をチェック

  • ニュースを見たら「これ社会のどこ(地理/歴史/公民)?」と分類だけさせる


よくある失点と対処

  • “多い・少ない”の言いっぱなし原因語(季節風・海流・立地・制度)を入れる

  • グラフの数字を読まない最大/増減/割合のどれを問われているかを先に決める


仕上げ用ミニドリル(例)

  1. 日本海側の冬に降雪が多い主な理由を15〜25字で。
    →「季節風が日本海で水分を含み、山脈にぶつかるから。」

  2. 参議院の特徴を15〜25字で。
    →「解散がなく任期6年、半数改選で急変を防ぐ。」

  3. 価格が上がるのはどんなとき?理由を15〜25字で。
    →「需要増や供給減で品薄になり、価格が上がる。」


最後に

千葉の社会は、“わかっている”を“書ける”に変える科目です。
Sテーマを軸に、資料→理由→結論のフォームを毎日短時間でも繰り返すこと。保護者の方は「根拠はどこ?」の一言で十分サポートになります。迷ったら、まずはSテーマの穴埋めから。ここが得点の最短ルートです。