※下の画像は、数学の得点・偏差値と推移が確認しやすいよう、上の成績表の一部を拡大したものです。

※当塾で受験した模試の成績推移です。氏名等の個人情報は掲載していません。

今回は、中1の8月(夏休み)に入塾し、中2の4月に数学の偏差値が36から63へと推移した生徒の実例をご紹介します。

この生徒のつまずきをどのように確認し、どのような順序で学習を進めたのか。実際のロードマップを公開いたします。

中1のつまずきの原因を、小学校範囲までさかのぼって確認

入塾時、ご家庭からは、学校の面談で「まだ中学に入って数か月だから、これから頑張ろう」といった話があったと伺いました。一方、実際に問題を解いてもらうと、中1内容だけでなく、小学校算数の計算や基本事項まで確認する必要がある状態でした。

中1数学の正負の数や文字式では、小学校で身につけた四則計算、分数・小数、計算のルールなどを前提として使います。そのため、中1内容で手が止まる場合には、現在の単元だけでなく、小学校範囲に原因がないか確認することも重要です。

この生徒についても、実際に小学校範囲までさかのぼって確認しながら学習を進めました。実際の偏差値推移(9月:36 → 11月:50 → 1月:42 → 3月:48 → 4月:63)と照らし合わせながら解説します。

【中1・8月】夏期講習での「計算特訓」

入塾直後の夏期講習では、無理に中学校の先の範囲へ進むことはせず、計算の特訓に時間を割きました。小学校レベルの計算ルールや処理の正確さに立ち返り、数学の学習に必要な土台を再構築するためです。

その後、11月模試では偏差値50まで一度上昇しました。

【中1・9月〜2月の定期テスト】定期テスト対策と「ピンポイント復習」の両立

夏以降の中1の期間は、当塾指定の教材「GENESIS」と「教科書ぴったりトレーニング(新興出版社)」を使用し、次の定期テスト範囲の学習を進めました。

学習中に手が止まったり理解が滞ったりする場面では、その都度、原因となっている過去の単元(小学校の算数を含む)までさかのぼり、「ピンポイントで必要な復習」を挟む形で進めました。定期テストの対策を進めつつ、必要な知識の抜けをその都度確認していく時期です。

1月の模試では偏差値42でしたが、この結果を受けて学習内容を大きく変更することはせず、2月の定期テストに向けた対策と必要な範囲の復習を継続しました。(※その後、2月下旬に実施された3月号の模試では偏差値48となっています)

【中1・2月の定期テスト後〜中2・4月】テストのない期間に基礎力定着テストを導入

中1の最後の定期テスト(2月実施)が終わると、しばらく学校の定期テストがない期間に入ります。当塾ではこのタイミングから、毎回の数学の授業でオリジナルの5分間の「基礎力定着テスト」を取り入れました。

定期テスト対策に追われないこの時期に、複数単元を混ぜた問題を毎回解くことで、以前に学習した内容を継続的に確認しました。

その後、4月下旬の模試(4月号)では数学偏差値63となりました。

結論:現在の単元だけでなく、「どこでつまずいたか」を確認する

今回の事例では、中1で表面化した数学のつまずきに対して、現在の学校内容だけを繰り返すのではなく、必要に応じて小学校範囲までさかのぼって確認しました。

そのうえで、学校の定期テスト範囲を進めながら、過去の単元をピンポイントで復習し、中1最後の定期テスト後からは複数単元を混ぜた基礎力定着テストも継続しました。その後、中2・4月の模試では数学偏差値63となっています。

学習につまずいている場合、重要なのは単純に「もっと勉強する」ことではなく、現在解けない問題の原因がどこにあるのかを確認することです。必要であれば学年をさかのぼり、現在の学習と並行して不足している部分を補っていくことが、立て直しの一つの方法になります。中1の段階であったため、学校の学習を進めながら、必要に応じて過去の内容へ戻る時間を比較的取りやすかったことも、この事例の特徴です。

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