2025年度の千葉大学前期入試(数学)の問題を分析しました。
千葉大を目指している、あるいは候補に入れている皆さんにとっては、

  • 「どのくらいのレベルまで出来ていれば良いのか」

  • 「学校の授業だけで十分なのか」

が気になるところだと思います。

今年の問題を分析すると、

「一部の難問に悩む試験」ではなく、
「教科書〜標準レベルの問題を確実に解き切れるかで合否が分かれる試験」

という印象がはっきりしました。


ただし、その「標準レベル」が、数Ⅲや確率・複素数平面まで含めた広い範囲で問われているのがポイントです。

この記事では、

  • 学部ごとの出題範囲

  • 今年、特に差がついたポイント

  • 来年度以降に向けて、どんな準備が必要か

  • 受験生のタイプ別に見た学習の方向性

を、千葉大の受験を考えている方向けにまとめます。

※当塾では、複数年度の過去問を分析したうえで学習指導を行いますが、この記事では単年度の分析結果から分かることのみ記載しています。


1. 学部ごとの出題範囲と「求められる力」

今年の千葉大数学は、学部によって解く大問が異なります。 ざっくり整理すると、次のようなイメージです。

■ 文系・国際教養など(80分)

対象: 国際教養、文(行動科学)、法政経、園芸(食料資源経済)など 解く問題: 3題のみ([1] 対数・三次方程式、[2] 確率、[3] ベクトル+図形)

数Ⅲは使いませんが、数I・II・A・B・Cの内容を「取りこぼしなく仕上げているか」が問われます。 文系だからといって「簡単」ということではなく、計算ミスをしないこと・図形やベクトルをきちんと理解して式にできることが必須です。

■ 理・工・薬・情報・教育など(120〜150分)

対象: 理(数学・情報数理以外)、工、薬、情報・データサイエンス、教育(中数など) 解く問題:

  • [4] 漸化式と不等式

  • [5] さいころで動く点の確率(ランダムウォーク)

  • [6] logと円・接線・面積(数Ⅲ)

  • [7] 複雑な関数の増減・凹凸・面積(数Ⅲ)

  • [8] 複素数平面と図形

数Ⅲ(微積分)を中心に、数C(複素数平面)や確率まで含む理系フルセットです。 「数Ⅲは学校の授業だけで何となく…」という状態では、本番レベルの問題を時間内に解き切るのは難しい構成です。 (※教育学部の中学校〈数学〉コースのみ150分で、上記に[3]を加えた6題を解きます)

■ 医学部・理学部数学科(120〜180分)

上記の理系セットに加え、さらに抽象度の高い [9] 積分と不等式の証明 が課されます。 (※医学部は [4] が免除され [5]〜[9] の5題、理学部数学科は [4]〜[9] の6題を解きます) 日頃から「論理的に証明を書く」訓練ができているかどうかで、大きく差がつく内容です。


2. 今年の問題で「差がついた」ポイント

① 数Ⅲの計算量とスピード

[6]・[7] では、接線の方程式、面積の積分、1階・2階微分による増減・凹凸の判定など、教科書で習うことを総動員する問題が出題されました。

発想そのものは標準的ですが、途中の計算量がそれなりに多いのが特徴です。

「解き方はわかるけれど、計算が遅い・ミスが多い」という受験生は、ここで時間切れになってしまった可能性があります。

 

「千葉大学数学2025 [7] 関数f(x)のグラフ概形」

⇒「[7] 関数 f(x)f(x) の概形。x→±∞ で y=-1 に近づき、x=0 で最大値4をとる」

 

② 確率:過程を理解しながら整理できるか

文系向け [2] は、さいころの和が条件を満たすパターンを漏れなく数える問題。

理系向け [5] は、さいころで平面上の点が動く「ランダムウォーク」型です。

どちらも一見複雑そうですが、動きのルールを落ち着いて整理できれば解ける問題です。

共通して言えるのは、「公式を覚えているだけ」では通用せず、状況を図や表で整理して、手を動かして考える力が必要だということです。

③ 図形を「式」に直す力(ベクトル・複素数)

[3] では正三角形とその内接円をベクトルで、[8] では正方形の性質(90度回転=$i$倍など)を複素数平面で扱いました。

図形の性質を知っているだけでなく、それを方程式やベクトルの計算式として表現できるかが問われています。


3. 来年度に向けて、いつ・何を準備しておくべきか

保護者の方からよくあるご相談は、「高3になったら本格的に千葉大対策を…」というものですが、今年の問題を見る限り、それでは遅い可能性があります。

高2のうちに以下の状態にしておくことが、合格への最短ルートです。

  • 文系なら: 数II・B・Cまでの「基礎の抜け」を完全に埋めておくこと

  • 理系なら: 数Ⅲの基礎(微分・積分の計算)まで一通り終えておくこと

特に理系のお子さんの場合、高3になると共通テスト対策も並行しなければなりません。 学校のカリキュラムによっては、数Ⅲの授業がすべて終わるのが高3の秋ごろになることもあります。 「学校の進度任せ」にせず、塾などで先取り・演習をしておくことが、千葉大現役合格の鍵を握ります。


4.タイプ別・ざっくりアドバイス

文系で千葉大を考えている場合

まずは 数I・II・A・B・Cの基礎固め が最優先です。 「ベクトルは苦手なので捨てる」という発想だと、今年のような問題構成(3問中2問が図形関連)ではかなり苦しくなります。 共通テスト対策だけでなく、記述式の演習も少しずつ入れておくと安心です。

理系で千葉大を考えている場合

数Ⅲを避けて通ることはできません。 高2〜高3前半のうちに、「微分・積分の計算」「グラフの描画」「面積計算」を一通り経験しておけると、本番の問題にも対応しやすくなります。 また、確率と複素数平面は「教科書レベルは出来ているけれど応用が手薄」になりやすい単元なので、模試や過去問での得点状況を早めに確認しておきましょう。

まだ文理や志望学部が決まっていない場合

どちらに進むにしても、数I・II・A・B の基礎固め は共通です。 早い段階でここをしっかり固めておくと、文系・理系どちらを選んでも千葉大レベルへのルートが開きやすくなります。


5. 体験授業・学習相談のご案内

  • 「うちの子の今の力で、千葉大を目指せるのか知りたい」

  • 「数Ⅲや確率が不安だけれど、どこから手をつければ良いか分からない」

  • 「学校と両立しながら、千葉大レベルまで引き上げてほしい」

といったご相談がありましたら、
まずは無料の学習相談・体験授業をご利用ください。

  • 現在の成績・志望学部

  • 得意/苦手分野

  • 共通テスト・二次試験までのスケジュール

を踏まえて、「今年から何を・いつまでにしておくべきか」を一緒に整理いたします。